● Australian White Ibis
オルセン・アベニュー(Olsen Avenue)という幹線道路の際に公園がある。
公園の奥にはダム(大土塁:おおどるい)がある。
この大土塁の向こうは自然林になっている。
ここは溜水地になっており、大雨の際には、近辺に降った雨水が低地の住宅地に流れださないように、大きな池に変身する場所である。
この大土塁と道路にとの間に公園があるわけだが、この公園には名前がない。
一般には「Dam Reserve:ダム保全地」となっている.
だが、そういう案内板があるわけではない。
俗称「アイビス・コロニー」とも呼ばれている。
ここに、アイビスのコロニー(営巣地)があるのである。
上の写真の止まっている車の上あたりの道路沿いのモッコリした木々の塊にそれがある。
● Ibis Colony
2本の電柱間を逆方向から見てみる。
中央、ちょっと高くなったところに白っぽいものが見える。
拡大してみます。
アイビスです。
近寄って撮った写真が、稿頭のものです。
この公園は広い。
なにも道路際の見え見えのところにコロニーなど作らなくてもいいではないか、場所はいくらでもあるのだから、と思うのだが。
なにしろ、この鳥、「トキ(クロトキ)」。
トキは日本では珍鳥だが、ここでアイビスは「ゴミバコ鳥」あるいは「ゴミタメ鳥」の名誉に輝いている。
「嫌われ度」はカラス、マグパイ、プラバーにつづいで上位を占める。
嫌われ四天王、といったところ。
● プラバーとアイビス:ともに嫌われ度上位の鳥
でも、法律で愛護されている。
それをよいことに、のさばり続けており、危険など身に感じることもなく、人の面前にコロニーを作る。
そのうち、本当にここは「アイビス特区」になるのではないかと心配するほど。
ここがコロニーであることは、引っ越してすぐに気がついた。
木々の間に相当な数のアイビスが群れていたからである。
アイビスは体が大きい。
それがバサバサ木の中を飛び回ればいやでも目につく。
が、冬場は木々が枝葉を広げているので下からのぞいても何も見ることはできなかった。
● 8月13日に撮った写真
「続・クリーク散歩」を書くために、久しぶりに出かけていったら、夏場に入って葉が落ち、コロニーが丸見えになっていた。
木々というのは夏場に葉を茂らすものとお思いの方もおられると思いますが、ここは陽射しが強く、乾燥が厳しいため、背の高い木は夏場は必要な水分を十分に葉先までポンプアップできなくなるため、葉を落としてしまうのです。
そのため巣があちこちに見える。
これはこれは、このままにしておくのはもったいない。
おそらく、日本ではトキの巣を見るなどということはほとんどできないでしょうから、せっかののチャンスですので、これは紹介しておかねばならないだろうと思って書き始めました。
しばらく、追いかけてみます。
なを、日本の方は、ゴミバコ鳥とは思わず、「クロトキ情報」だと思って見られたらその生態に一歩触れることができるかもしれません。
ちなみに、Wikipediaによれば日本にトキは「153羽」いるそうです。
その状況は下記のサイトでみられます。
『
放鳥トキ情報
環境省 関東地方環境事務所佐渡自然保護官事務所
http://ibis-info.blog.ocn.ne.jp/
』
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